これだけ話題に上がっていてなかなか作品に触れるチャンスがなかったのですが、先月9月に5日間にわたってギュッと凝縮されて民放で放映された「鬼滅の刃」を見て、思わずハマってしまい、その高ぶる感情をどこに向ければいいかわからず、ここに書き留めています。
5日目の最終日は約1年前に映画上映された『無限列車編』が放送されました。印象に残るフレーズがたくさんあり、ここまでマンガの虜になったのはドラゴンボール以来です。
映像が美しく魅了されるのもありますが、何よりストーリーとキャラクター設定がセンセーショナルで、そしてその立ったキャラクターから生み出された言葉が秀逸で、今を精一杯生きる現代人に、子どもばかりに流行っているように捉えられがちだけれど、大人こそ深く刺さる作品だと感じました。そしてその感覚やどのポイントに深く刺さるか、感じ方は人それぞれであり、そして2度目、3度目に見たときはまた異なる感じ方が得られるものだと思います。
『無限列車編』でフィーチャーされた『煉獄さん』の紡いだ血の通った言葉が個人的に、ずっと印象に残っています。
老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。
老いるからこそ死ぬからこそ堪らなく愛おしく尊いのだ。
己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと
心を燃やせ。歯を食いしばって前を向け。
強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない。
君が足を止めてうずくまっても、時間の流れは止まってくれない。
常に遠くを見ていて、とっつきにくい第一印象がこの映画を通してガラッと変わりました。真っ直ぐで芯の強い人物でした。
日々自分の無能さや体たらくに哀れみ絶望すら感じるけれど、それでも時は流れていきます。
「人生100年時代」と言われるように、自分たちはしばしばいかに健康的に人生を送るかを考えがちだけれど、寿命を削ってでも何かに心を燃やせること、そうして生きることこそ価値高いものだと感銘を受け、パワーをいただきました。
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